むずむず脚症候群とは?
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- むずむず脚(restless legs) 症候群は静かに横になったり座った状態でじっとしている時に、脚に不快な症状が出現して、動かしたくなる強い欲求が起こり、動かすことで症状はすぐに改善する
- 夕方から夜間に増強するという日内変動があり、家族性である場合もある
- 脚に限らず上肢や体幹にも同じ感覚が起こり、しばしば不眠の原因となる。日中では映画館や飛行機内でじっと座っていられないなどの症状となる.患者は脚を叩いたり、さすったり、歩き回ったりする。
- 他覚的には所見はなく、日内変動や動作で症状が変化することをしっかりと聞き出せるとよい。
- 鉄欠乏状態や妊婦、神経疾患に多く、ドパミン拮抗薬、抗ヒスタミン薬、抗精神病薬なども誘因となる。
診断
①不快感により脚を動かしたいという強い欲求
②安静による増悪
③日中より夕方~夜間の増悪
④動かすことによる症状軽快
の4点である
治療
- 鉄欠乏によるものも多いため、まず血液検査で鉄やフェリチンを確認する。
- 治療で最も臨床試験で効果が認められている薬剤はドパミン受容体作動薬のプラミペキソール(ビ・シフロール ®)
- 重要なのは内服のタイミングで、症状が出現する1~3時間前に内服する
- 漠然と夕食後内服といった指示ではなく、具体的に出現しやすい時間帯から逆算して内服時間を指定することが有用
- 〔処方例〕プラミペキソール1回 0.125mg内服(症状出現1~3時間前)から開始
- ドパミン受容体作動薬は長期使用に伴う治療合併症として早朝にリバウンドすることや耐性などがあるため、できるだけ低用量を使用する。