内科系 医学

ビタミンKはどうやって血液凝固因子をつくる??

ビタミンKの働き 血液凝固因子や骨を作る

  • 血液凝固に関する第Ⅱ因子(プロトロンビン),第Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子およびプロテイン C、Sビタミン K 依存性に肝臓で合成される
    • ビタミンK依存性凝固因子(第II、VII、IX、X因子)が肝臓で産生される際、その生理活性を得るために還元型のビタミンKを補酵素とするカルボキシル化を必要とする。
  • ビタミン K 欠乏状態では,カルボキシル基化されない異常構造を有した血液凝固因子が合成される。
    • この活性のない因子をproteins induced by vitamin K absence or an-tagonists(PIVKA)という.
  • またビタミンKビタミンは骨を形成するタンパク質であるオステオカルシンのγ-カルボキシル化を促進する

 

ビタミンK欠乏症をきたす三大要因

  1. 食事摂取量の低下:ビタミンKの摂取も低下するため.入院後の絶食はビタミンK摂取量が低下する。
  2. 閉塞性黄疸:ビタミンKは脂溶性ビタミンである.その吸収には胆汁を必要とする.閉塞性黄疸があると胆汁が分泌されないために,ビタミンKが吸収されにくくなる.
  3. 広域抗菌薬の投与:ビタミンKは腸内細菌が産生している.広域抗菌薬の投与により腸内細菌が死滅して,ビタミンK欠乏症になりやすくなる.
    • 特に NMTT 基を持つ抗菌薬ではビタミン K エポキシドレダクターゼを阻害し、凝固活性にさらに影響する
    • その代表が セフメタゾール(CMZ)、そして セフォペラゾン(CPZ)
    • CMZ や CPZ を投与する場合に定期的な PT の評価を考慮する 1

ビタミンK欠乏による引き起こされる所見・疾患

  • 出血傾向
  • プロトロンビン時間延長
  • 特発性乳児ビタミンK欠乏性出血症
  • 新生児メレナ

新生児メレナと特発性乳児ビタミンK欠乏性出血症の違い

 

ワルファリンとビタミンKの関係性

  • ワルファリンはビタミンK依存性エポキシドレダクターゼビタミンKキノンレダクターゼの両酵素活性を非可逆的に強く阻害する
  • その結果としてPIVKAを増加させることにより抗凝固作用、血栓形成の予防作用を現す

 

ワルファリンの治療目標

  • ワルファリンの治療目標は PT-INR 2.0〜3.0 くらい。
  • 特に出血リスクが高まるのは PT-INR 4.5 以上2

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ワルファリンの作用を増強させる薬剤

 

参考文献

  1. NMTT 基を有するセフェム系抗生物質の使用後に発生 した血液凝固障害の 1 例 医学検査 Vol.68 No.4 (2019)  pp. 781–785
  2. 国家試験後の臨床〈レジデントが学ぶべき100のこと〉 渡部 晃平 (著)
  3. UpToDate

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